多汗症のメカニズムを知っている人は、それほど多くはないようです。強いストレスや緊張状態が続いた時の汗を精神性発汗といいますが、これは脇の多汗症の原因の一つに数えられます。この精神性発汗は誰にもおこりうることであり、過剰に発汗症状が現れるのが局所性多汗症と呼ばれ、これが脇の多汗症なのです。人間は不安を感じたりすると自分では制御することのできない交感神経の働きが強くなり、汗腺の動きが活発になり汗をかきやすくなるのです。また、細かなことを気にしやすい人や、性格が優しい人、完全主義の人などは精神的発汗が起こりやすいようです。脇の多汗症になる原因には、ホルモンバランスの崩れによる場合もあります。自律神経は汗腺を司っていますが、ホルモンの影響を大きく受けている部分といえます。体温調整機能の乱れにより脇の多汗症がひどくなった場合、原因はホルモン失調からくる自律神経の乱れであることもあります。脇の多汗症の原因としてホルモンバランスの乱れが考えられた場合、ホルモンバランスは更年期障害などの女性ホルモン減少によって乱れているのかもしれません。食生活が原因で多汗症になる場合もありますので、たばこや辛いもの、コーヒーが好きな人は要注意です。交感神経は活動が活発になると体内の汗腺を刺激し発汗を促しますが、緊張や不安だけでなく、ニコチンやカフェインなどの刺激物も交感神経を刺激する作用があります。これらの脇の多汗症になる原因が分かれば対処がしやすくなるでしょう。