キャッシング会社が金融商品について広告を行ったり、融資の説明を行う場合、実質年率を用いて表示をしなければならないことになっています。返済しなければならない金利そのものだけでなく、書類の作成その他にかかる手数料なども実質年率に含めて表示されます。諸費用も金利と見なして実質年率に含めるよう決められています。実質年利を低金利に見せかけるような表示は、このような規制によって行えないようになっています。買い物の時によく利用されているショッピング・クレジットなどのキャッシング金利は、アドオン方式と呼ばれる方法で計算されます。このような場合においても、実際の金利負担よりも負担が少ないように見えるアドオン料率による表示ではなく、実質年利による表示を行わねばなりません。アドオン方式で求めた利息を最終的に実質年率に計算し直し、金利を比較しやすいようにして表示することになっているのです。実質年率に関しては出資法によって上限金利(年率29.2%)が決められています。従って、年利29.2%以上の高金利でお金を貸しているキャッシング会社があったとしたら、その業者は違法金融業者ということになります。実質年率を検討し、比較的金利の安い業者からお金を借りることは大事ですが、返済が遅れてしまい延滞料が発生してしまっては元も子もありません。延滞料は貸し出し金利よりも高額に設定されている場合が多いためで、それではせっかく低金利のローン会社を選んでも意味がなくなってしまうからです。実質年率だけの支払いで返済が終わるよう、返済が滞ることのないような無理のない返済プランを立てる必要があります。